緑豊かな田園都市 豊前市
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「生きる力」を養うために
〜サマーチャレンジキャンプ報告〜

 子供の「自ら考え、よりよく問題を解決する能力」「自らを律し、他人と共に協調し、他人を思いやる心」など『生きる力』がなくなっているという指摘を、近年よく耳にするようになりました。
 そして、生きる力が低下した要因に、子供たちの主体的な「体験の積み重ね」が足りないことが挙げられています。
 豊前市社会教育課では、異年齢集団の中で、自然体験活動や集団宿泊体験を行うことにより、子供たちに思いやりの心や協調性、責任感、自立心等を持ってもらおうと、市内の小学4年生から中学生を対象に11泊12日の「サマーチャレンジキャンプ2003」を開催しました。

サマーチャレンジキャンプとは・・・
 サマーチャレンジキャンプは平成12年から開催され今年で4回目。このような取り組みを行っている市町村は福岡県内でも数多くありますが、11泊12日という長い期間開催するのは豊前市が唯一です。
 便利な日常生活から一転して、不便な野外団体生活をし、さまざまな自然体験や研修、レクリエーションを通して生きる力を養うということを目的に実施しています。参加者は市内の小学4年生から中学生までを対象に募集し、小学生が23人、中学生が2人の計25人からの申し込みがありました。7月27日から8月7日にかけて行われ、前半は宗像郡大島村で、後半は豊前市岩屋での開催となりました。
 このキャンプを通して、子供たちの心と体がどういう風に変わっていったのかを報告します。

自主性の芽生え
  7月27日、豊前市役所での出発式を終え、いよいよ大島村へ出発。
 市内の小中学校から集まっているとはいえ、周りは知らない人ばかり。当然顔は緊張し、同じ学校からの参加者としか会話は進みません。しかし、もう既にキャンプは始まっています。みんなと会話をしなければ自分達がご飯を食べることすらできないのです。しかし、ぎこちない中にも徐々に会話が進み子供たちはみんなすぐに仲良くなりました。
 次の問題点は、何をしたらいいのか分からないこと。一つの課題を与えてもそれをどう解決したらいいのか判りません。大人は自分達で考えて行動するようにとしかに言ってくれず、聞いても教えてくれません。自分達で考え行動していくという意識が子供たちの中に生まれてきました。
 日頃の便利な生活を離れ、水道や電気、ガス等のまったくない場所で、テントの設営から食事の準備・後片付けを全部自分達で行う。その上昼間は登山や海水浴など行うため体が鍛えられるのはもちろんのこと、精神面がかなり鍛えられたようで、出発前の顔つきとは明らかに違いが感じられました。


共同生活では
 キャンプ生活では行動班・テント班そうして全体での活動と様々な場面で之行動が要求されます。そのためにも生活習慣による意見の違いが出てくるのは当然のこと、喧嘩も始まります。それを自分達で解決したり、また解決しなくても時間が二人の間を縮めていく、そういう社会性を自然に身につけていく大切な時間を過ごしました。



キャンプを終えて
 最終日、子供達の顔は晴れ晴れとしていました。このつらいキャンプをやり遂げることができた達成感や充実感からくるものなのか、やっと終わったという安心感からなのかそれははわかりませんが、このキャンプが子供たちの心に大きな効果を与えたことは間違いありません。この経験をこれからの学校生活や社会生活に生かしていってくれることがこのキャンプの成功を意味しているものとなります。




社会教育とは
 「このキャンプを通して子供たちは大きく成長したと思います。ただそれが目に見えるかたちであらわれることは少ないかもしれない。この先、生きていく上でまず自分の力で考え行動すること。そして自分ひとりではどうすることもならない時があることを体験することで学んでくれれば・・・」と語る溝口社会教育係長。
 社会教育とは、学校で教わる教育課程を除き、青少年や成人に対して行われる組織的な教育活動のことをいいます。豊前市ではこの社会教育にこれからも力をいれて青少年の健全育成に務めていきます。




「子供達が本来の姿に戻ってくれれば・・・」

 子供たちの指導者としてこのサマーチャレンジキャンプに参加して今年で4回目。今の子供たちに失われつつある本来の姿(大地を走り回り、誰とでも仲良く遊べる)を取り戻すため、いろいろなプログラムを考えてみんなに行動してもらいました。当初自分の殻に閉じこもり気味であった子供たちもキャンプが進むにつれて社会性が出てきて、みんなと会話をするようになってきました。そして、自分達が考えて行動をしないといけないという自主性も芽生えつつあり、今度のキャンプは自分なりに成功したのではと感じています。
 2週間という長い期間がありましたので、問題点が発生しても、私達大人が教えてあげるのではなく、自分達でどうしたら解決できるか考える時間が持てたことがとても有意義だったと思います。
 このキャンプが終わっても自主性や社会性を忘れずに大きく育ってくれればと思っています。


チーフ指導者 大橋 光雄 氏




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