山王寺和野神楽社中(島根)
神楽といえば“出雲”といわれるほど、神楽の代名詞となっているのが出雲地方でしょう。その本場出雲から参加をいただくのが山王寺和野神楽社中です。山陰地方では神楽団と呼びますが、島根県には今でも200以上の神楽団があります。中でも200年以上の歴史を持つ海潮山王寺神楽は、最も代表的な神楽として全国各地で公演を行なっています。今回の出し物は「国造」。出雲神楽の真髄を見せてくれることでしょう。昭和36年、島根県無形民俗文化財指定。



萩市伝統芸能連絡協議会(山口)
  萩市から参加をいただくのは山田神楽舞保存会と本間神楽舞保存会です。ここも山陰系の神楽で演目は「宇立ちの四剣」「両剣」「岩戸」「當社」で鬼が主役となる演目です。萩市伝統芸能連絡協議会は市内の8団体で構成されていて、韓国公演や各地の国文祭に参加するなど、活発な活動を行なっています。昭和37年萩市指定無形民俗文化財。

日野高等学校郷土芸能部(鳥取)
  鳥取県よりご参加をいただくのは、次代の伝統芸能を担う若き神楽集団です。日野郡は古代より山陽、山陰地方の合流点として独自の文化を形成した地域で、今回の演目「荒神神楽」は石見地方の激しい舞と、備中の物静かな舞が混合した独特の舞です。全国高等学校総合文化祭の常連としてまた、韓国公演をはじめ年間20回に及ぶ公演をこなすなど、鳥取県を代表する伝統芸能団体として活躍中です。若き神楽集団の熱演にご期待ください。
霜月神楽保存会(秋田)
 今回、遠くは秋田県よりご参加をいただく霜月神楽は、伊勢系の伝統を受け継ぐ古式豊かな神楽で、その名の通り毎年11月7日に夜を徹して舞われます。特に「湯加持(ゆかじ)」神楽は豊前神楽の特徴である「湯立」の祖形と考えられ、全ての神楽はこの「湯加持」の舞から始まるとされています。その他「保呂羽山舞(ほろわさんまい)」「山の神舞」など、九州では見られない独特の演目も用意されていて、皆さんを新しい神楽の世界に誘うことでしょう。


藤縄神楽保存会(愛媛)
その昔、松山の道後温泉の湯が出なくなったときに藤縄神楽の太鼓の名人、藤縄三島神社の神主が湯が出るようにと祈り神楽を奉納したといいます。その時、太鼓を「デンデン」と打つと湯が出ないというので「ドンドン、デルデル」と打ったところ、本当に湯が出るようになり人々はたいへん驚いたそうです。そんな伝説が伝わる今回の演目は、盆神楽に似た「月日の舞」、鬼と四神が剣を交える「鬼四天」、薙刀の妙技が見どころの「薙刀の舞」です。舞に合わせた太鼓の演奏がウリだそうです。


津野山古式神楽保存会(高知)
言い伝えによれば延喜13年(913)に藤原経高なる人物が京よりこの地を訪れた時、神話を劇化した神楽を伝えたといいます。舞は一一の素面の舞と、六つの面をつけての舞があり、六調子という足のはこび、膝折り、鳥飛びなど数種類の所作があり、独特の囃しはロックのリズムにも似たテンポの良いものです。今回はその中から天照大神と祖霊神のやり取りを表わす「悪魔払い」と「山探し」という豊前では見られない独特の演目を用意しました。
高千穂神楽三田井地区神楽保存会(宮崎)
  日本を代表する神楽として高千穂神楽を知らない人はいないと思います。今回は三田井地区神楽保存会の皆様に参加をいただき、高千穂神楽のスタンダードな演目である手刀雄の舞、鈿女の舞、戸取りを演じていただきます。高千穂の夜神楽は毎年11月末から2月にかけて夜を徹して行なわれます。その伝統あふれる本場の舞をご堪能下さい。国指定重要無形民俗文化財。


球磨神楽青井阿蘇神社(熊本)
  古来、全ての舞で面を全く使用しない直面の採物神楽として伝承されてきた貴重な神楽です。もともと保持者は全て神職でしたが、大正時代以降一般の人を交え伝承されてきました。その特徴は軽快に踏まれる足拍子と、順逆に廻る場面が多いことなどで、独特な振り付けと併せ古くから独自の神楽文化圏を形成していたことが伺えます。神楽自体は非常にシンプルで、優雅にそして時に荒々しい舞は、神懸り的で神秘的な世界を醸し出します。国選択無形民俗文化財。
山部田神楽保存会(熊本)
  熊本県北部に広く見られる採物舞を中心とした神楽です。一般的に肥後神楽と総称され、もともと三十三番の演目があったといいます。その起源は明治の初期に近隣の村から伝えられたといい、現在十二番の演目が伝えられています。その中から今回ご披露いただくのは「四剣」で、剣と鈴を持ち楽にあわせて舞う四人舞です。

庄内町雲取神楽社(大分)
  大分からは豊後神楽の醍醐味を御覧戴きます。庄内神楽は大野郡系の豊後岩戸神楽と出雲流の神楽が融合したと考えられており、200年以上の歴史を持つといわれています。昭和2年に発足した雲取神楽社は伝統の神楽を基本に、最近では西洋音楽との共演にも取り組んでいます。今回は13日にJazzバンドとの共演を、翌14日には伝統神楽の競演とフルにご出演を戴きます。


宇目子供神楽(大分)
  宇目神楽は大正13年に御嶽流神楽の指導により始まった大野郡系の神楽です。子供神楽は平成10年の結成で、小学生から高校生まで22名が毎週土曜日に練習を行なっています。過疎化が進む中、子供たちへの伝統芸能の継承と理解が地域の活性化につながっています。今回の演目「天孫降臨」は出雲神話を題材としたもので、子供たちの見事な舞をご期待ください。

岩戸神楽保存会珍楽社(福岡)
  福岡県には豊前系神楽と筑前系神楽の2つの流れがありますが、この珍楽社は筑前系神楽の最も古い流れをくむものです。明治13年に伏見神社での社家神楽から氏子に伝承をされ、昭和29年には県指定の無形民俗文化財となっています。豊前系の神楽とはやや趣を異にしますが、衣装、演目などの共通点も多く、同じ県内の神楽として必見です。
特別出演
江陵官奴仮面劇保存会(韓国)
  今回、福岡県と韓国江原道江陵市(かんおんどう・かんぬんし)との国際交流の一環として、韓国の伝統的な民俗芸能である「江陵官奴仮面劇」の皆さんを招聘しました。これは世界文化遺産として来年の指定を受ける「江陵端午祭り」で演じられる無言劇で、農村生活の中でのいろいろなシーンを通して助け合う心の大切さを表現しています。日本の神楽とは直接的な関係はありませんが、農業など様々な共通の文化要素をもつお隣の国、韓国の民俗芸能をご堪能下さい。